5月。新緑が日に日に濃くなり、農園は初夏を迎え、4月にぎやかに咲いていた花は、少しずつ実へと変わりはじめました。畑は植え付けの季節です。
今年も、昨年に採取したタネを植え、苗を育てる。不織布をそっとめくると、ポットの中で小さな葉が育っていました。育苗箱には、双葉が行儀よく並んでいます。

植える場所の畝を整えます。irocaの農園は一度立てた畝はそのままに鍬で土の表面をならすだけ。新しく植える場所は耕運機で起こして整理します。農園の背中には、新緑に包まれた神鍋の山々。土の準備が整うと、いよいよ植え付けです。

夏野菜の植え付けも進み、トマトが大きくなって倒れないよう、先に骨組みを立てておきます。まだ小さな苗ですが、夏にはこの中で枝を伸ばしているはずです。トマトの間はバジルを植える。
畝にはレタスや葉ものが並んで、畑はずいぶんにぎやかになりました。

irocaのお店の入り口、石畳の脇のカモミールが、今年も満開となり、白い花が一面に広がりました。歩くたびにりんごのような甘い香りが立ちます。


満開のうちに、カモミールは刈り取りました。摘んだ花はお客様へプレゼントとしたり、看多機リガレッセのご利用者様たちが、一輪ずつ花を摘み取ってくださいました。新聞紙を広げた机を囲んで、手を動かしながらの、にぎやかな時間でした。

レモンの花。蕾のうちはほんのりとピンク色で、開くと白い星のかたちになります。あたりには、柑橘らしい甘い香りがただよっていました。

ブルーベリーは、実つきが良くなってきました。まだ緑色で固いですが、これから少しずつ色づいていきます。

雨が降った日には、蟹が顔を出します。濡れた地面を、ゆっくり歩いていました。山あいの農園らしい、雨上がりの出来事です。

畑のあちこちで、いろいろな花がさき、線のように細い葉のあいだに咲く白い花や、黄色い小花を傘のように広げた株。名前を知らなくても、見て歩くだけで楽しい季節です。 5月の農園は、植える手と、咲く花と、摘む手が重なる季節。6月は最初の実が色づいているはずです。また来月の様子をお伝えします。

